当院の取り組み
当院では、2002年10月より介護保険病棟に個室・ユニットケアをとり入れています。これは、長期間当院での生活を余儀なくされた方々のそれぞれのお気持ちを知り、願いにお応えすることを目標に、これまでの「集団的ケア」「業務的ケア」から、小集団の中での「馴染みの関係を重視」し、「個人の生活を大切にするケア」への取り組みです。小さな暮しの単位の中で、個人をよく見、1対1のケアに向かうことで、高齢者の方々の出来ることを見つけ出来るようにしていただき、「今まで生きてきたように生きていただく」自律のサポートをしています。
~個室と共有空間から生まれる暖かみのある家庭的な雰囲気~
◇ユニットの環境づくり
- 大事な刺激(五感・認知)を強調する
- 望ましくない刺激(大声・足音など)は少なくする
- 生活に適した家具や備品を配置する
- プライバシーに配慮した個人空間
- 自然を素材とした食・もりつけ
- 私物管理、物品保管、汚れ物処理経路を明確にする
◇個室の目的
- 医療優先から、家庭的な環境の重視へ疾病・障害をかかえて暮らす → 自宅ではない「在宅」
- 自分を表現する場私物があることでプライベートゾーンになる患者さまが主体的になる環境が患者さまの味方しているプライバシーを守る