ソウルから長期療養施設設計のための視察団が見学に来られました。
有吉病院には京都大学の居住空間工学教授であった故・外山義先生の設計監修で立てられた病棟があります。
外山先生は福祉先進国スウェーデンから帰国後、老人が自宅から施設に収容されていることに強い疑問を感じられ、
厚生省で日本の福祉政策に大きく寄与され、グループホームや個室型の老人ホームの設立に尽力されました。
施設を”自宅ではない在宅”として終の住処と位置づけて設計され、居心地の良い空間を作られました。
この設計思想は、すべての老人・障害者施設のお手本になると思います。
個室は介助の効率が悪い、高コストで経営が困難などと言われておりますが、当院は病院でありながら個室ユニットケアを実現しております。
有吉病院は、個室を訪問看護とヘルパーが頻繁に来てくれる自宅と考えていただけるように、落ち着いた療養環境を提供できるようにと考えております。