厚生労働省は、2012年の認知症高齢者数が推計で305万人に上ると発表しています。これは65歳以上の人口の約10%を占め、従来の予想を上回るペースの増加で、2020年には500万人を超える見通しだそうです。認知症高齢者のケアは大きな社会問題となっています。
従来、認知症になられた方は、精神病院か特別養護老人ホーム等、住み慣れた地域から離れた、自宅とは全く違う施設へ入所されていました。“お父さんお母さんを施設には入れたくない。”そう考えられておられた御家族もたくさんいらっしゃったのではないでしょうか。
認知症は治りません。それどころか徐々に悪化しながら残りの人生を過ごさなければなりません。では認知症になられた方は、生きる希望も楽しみもなくさなければいけないのでしょうか。いいえ、決してそのような事があっていいはずがありません。たとえ自宅に住めなくなっても、その後の安心と尊厳ある人生を保証しなければなりません。生きがいのある生活を送っていただかなければなりません。
私ども笠松の郷は第二の自宅として、安心できる生活を保障し、生きる活力を生む場でなければならないと考えております。10周年を迎えた今、これまで以上に質の高いケアを提供できる様、職員一同努力していきたいと考えております。馴染みのスタッフによる行き届いた生活介護が、居心地のよさを生み出します。その笑顔は職員のモチベーションを高め、御家族の安心と信頼につながるでしょう。これからもグループホーム笠松の郷は笑顔の絶えない家庭でありたいと願っております。